私は37歳で独身です。
周りの友人達で既に結婚し、お子さんがいる人も多く、正月休みなどで集まるたびに話題にでる問題が待機児童問題です。私自身も近い将来結婚し子供を育てたい、という願望があるので毎度興味深く聴いていますが不思議だなと思うことがあります。
これだけ少子化だ、結婚しない若者が増えてるだ、言われている日本で国も全力で取り組んでいるはずのこの問題が一向に解決しないのは何故なのでしょう?
「共働きの家庭が増える中で待機児童が増えている」ということ自体も驚きですが、同世代の子育て世帯の友人から話を聞いてさらに驚くのは、お子さんを保育園に預けることができている人でも大変な苦労があるということです。
保育園に入るためには徹夜で並ぶこともあり、お子さんが二人以上いる場合は別々の保育園に預けざるをえず送り迎えで苦労している人達も少なくありません。普段温厚な友人(女性)が「便器もないのにうんこしろって状態よ」と憤慨している様子をみてこれはただことではないと思いました。
何故こんなことになっているのでしょうか?
現時点ではほとんど何も調べていないので、数値を使った具体的な考察や、既に苦労されている方達の参考になるような情報をお伝えすることはできませんが、まずは思ったことをツラツラと書きつらねてみたいと思います。
解決しなくてはいけない問題としては場所(保育園が足りない)、人(保育士が足りない)が考えられ、それぞれ別個の問題があると思うのですが、どちらにも当てはまるのは国の費用としてのお金が充分に行き渡っていないということなのでしょう。ある程度回るようになるまでは我々の税金から賄われる国の援助が必要だと思われますし、以前に比べると国も援助していこうという姿勢は見せているようです。しかし、足りない。おそらく、それ以上にお金が使われている場所があるということだと思います。
そこで考えつくのが高齢者の方達に対する国の費用です。
最近、70歳を超えた両親が病気になり保険料のことや年金のことなどを調べていて思うのはとにかく手厚い、ということです。ある一定の年齢以上の方達は申請さえすれば非常に手厚いサービスを受けることができます。(私達が高齢者になる頃に今と同じサービスが受けられる可能性は極めて低いと思います。)
この手厚いサービスは、我々の税金で賄われています。そして、この層の人達が今の日本でもっとも選挙の時に力を持っている人達です。選挙によって選ばれることで活動を続けることができる政治家が、この層の人達の支持を得ることを中心に政策を考えるのは自然な流れです。
それに対して待機児童を持つ子育て世帯はどうでしょう?
元々若者の投票率が低いということもありますが、昨日、人から言われてハッとしたのは自分の子供が保育園に通う時期は限られているということです。お子さんが一人の場合は数年で待機児童のことで苦しむ時期は終わります。逆に言うと、待機児童を問題としている人達というのは基本的には今現在、保育園にお子さんを預ける必要のある方達だけ、なのです。一方、お年寄り達の抱える問題は死ぬまで続くわけです。
ご自分の過去の辛い経験を元に、後続の人達に同じ思いをさせないように活動されている方もいらっしゃると思います。しかし、ほとんどの共働きのご家庭にとっては保育園問題のあとには小学校問題が待っています。学童に通わせるのか?小学校の勉強では不十分なのではないか?働きながらそれらの問題を考えていくだけで精一杯のはずです。なんとかクリアした保育園問題のことを考える余裕はない。
この問題を聞くようになった当初は「国のシステムが遅れているからだ」とか、「待機児童問題に携わっている国の人達の仕事ができないからだ」とか思っていましたが、どうも問題の根本はそういうことではなさそうです。もっと根が深そうです。(システムが遅れている、というところは一部当てはまっているのかもしれませんが。)
少し時間をかけて考えたいと思いますが、ここで大事なのは「待機児童問題が多いのは、選挙で力を持っているお年寄り達のせいだ」とか「高齢者の票を獲得するための政策しか打たない政治家のせいだ」で結論づけないことだと思います。
それでは何の解決にもならない、ということもありますが、高齢者(の方達のめんどうをどうみていくか)問題も日本の抱える最大の問題の一つであることは間違いないからです。敵対しても何も生まれません。
高齢者の方達も子供にあたる子育て世代、孫にあたる待機児童世代のことをなんとかしたいと思い、事実、働くお子さん達に代わってお孫さんの面倒をみていらっしゃる方達もたくらんいらっしゃることと思います。
今、憶測でなんとなく思っているのは、それぞれの立場の人達が協力していけば意外と今私達が脅威だと思っていること自体が(例えばAIによる労働力の不要化とか、少子高齢化の加速による労働人口の激減とか)がこれらの問題を解決する引き金になっていくのではないか、ということです。
次の機会からは、いきなり現実の問題をあぁだこうだ言うのはそもそも自分がまだ当事者ではないこともありおこがましい気もするので、まずは理想論で「こんな海外の仕組みが素敵だな」とか「こんな面白いことを考えている人がいるな」というところから紹介してみたいと思います。
ippei
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