先日、ワークショップに参加した団体「インプロsalon〜へっちゃらんど〜」のライブに行ってきました。
インプロとは?
インプロビゼーションの略で即興演劇の意味です。
台本がなく、出演している役者さんがその場でお話を作って演じるスタイルで、
近年、日本でも学校教育や会社の研修などで注目が集まりはじめています。
それはなぜか?
以下、僕が何度かワークショップを受けて感じたことを書きます。
Yes, and
一般的なお芝居は、役者さん同士の信頼関係がなかったとしても台本さえ覚えれば、面白いかどうかは別として最後まで終わらすことはできます。
一方、インプロは役者さん同士の信頼関係、心理的安全がなければお話を進めることができません。
インプロの役者さんは、理念に基づいたゲームの体験を通して演技の練習をします。
その理念には「お互いの信頼関係を築く」要素も強く含まれています。そのうちの一つが「Yes, and」です。
「Yes, and」とは、相手のことを否定せずに受け入れてみて、 そこに自分の考えをプラスして相手に返す発想です。
▼例えばこんな風に。
動画を見て頂けばわかる通り、演劇をやっていない普通の人でもできるゲームです。
そしてゲームを通して学ぶことができるのは単なる演技の技術ではなく「信頼関係を築く方法」などの日常生活のコミュニケーションに役立つ技術です。
この辺りが近年、日本でも学校教育や会社の研修などで注目が集まりはじめている理由のひとつだと思います。
はじめてインプロを観る人にオススメの団体
「インプロsalon」の特徴の一つは、若さと華のある演者さんが集まっていることだと思います。
が、僕は若い人たちで結成されている劇団のお芝居は基本的には苦手です。
これまで100本以上演劇を観ていますが、若い人だけの演劇を観た時のほとんどは残念な思いをしています。(一部の突出した劇団の作品は素晴らしいです。)
僕自身も趣味でコントライブをやったことがあるので身にしみてわかりますが、
コミュニケーションが未熟な状態で若いエネルギーだけがぶつかると、お互いを活かしきれなかったり、内にこもった内容になったりしているケースがほとんどでした。
観客が面白いと感じる演劇には、やはりチームの信頼関係、心理的安全が必要なのだと思います。
「インプロsalon」のライブは、そんな不安を良い意味で裏切る内容でした。
スタッフも含めた各メンバーが自発的に協力し、活き活きと真剣に、お客さんを巻き込みながら楽しんでいるのです。
驚きの体験でした。
考えられる理由は今の所3つあります。
・メンバーのバックボーンが多様なため「インプロの世界」の外に向けている意識が強い。
・経験豊富な主催の方の、他のメンバーに対する目線が上からではなく対等で、それぞれが持っている良さを引き出すファシリテーションをしている。
・インプロそのものがコミュニケーションスキルを鍛えるツールになっていることを証明している。
最後に、インプロサロンの主催であり、ファシリテーターのへちゃっぷりんさんから頂いたコメントを引用します。
心理的安全を如何にみんなで確保していくか?
そのために場のみんなが進んで協力していけるように、
ファシリテーターは黒子になりつつ、
場を緩めたり締めたりの働きかけが肝だと思っています。
「インプロsalon〜へっちゃらんど〜」のライブ・ワークショップ等の詳細情報はコチラ
ippei
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