新しい働き方:第四新卒 by 森下仁丹 後半

前回の続きです。

第四新卒を採用する企業側のメリット

第四新卒の名付け親である、自らも52歳で総合商社を辞め、森下仁丹に入社した駒村純一社長(66)のコメントを引用します。

人材採用といえば、若い世代を募集するのが当たり前です。ここ10年の森下仁丹でも、その世代の採用を強化してきました。しかし若い世代をいくら採用しても、彼らを指導し、会社の行き先を指し示す人材がいなければ機能しません。圧倒的に足りないのは、マネージメントの核となる人材です。

森下仁丹のように、バブル崩壊前後で経営難に陥り新卒採用を控えた会社は少なくありません。(森下仁丹は新卒採用を2006年から6年間控えたそうです。)それによって中堅層の人材が大手企業で不足している、ということがまず一つあるようです。

もう一つ、情報革命によって加速している「仕事の仕方の変化」が考えられます。歴史ある大手企業で起こりがちな慣習を重んじる企業文化や閉鎖的な人間関係がネックとなり、この「仕事の変化」を推し進める流れがうまれにくくなり、結果、他社や消費者の変化についていけず経営難に陥るケースが増えているようです。

以上の2点を補うことができる人材を採用することができれば、その企業に変革の流れが巻き起こり、経営が上向く可能性がでてくると思います。さらに、既に採用されている若手層の成長にもつながる可能性は十分にあると思います。

感想

森下仁丹の例でいうと、チャンスがあるのは就職氷河期の時期にベンチャー企業やその他の中小企業に入社し、あるいは転職を繰り返して場数を踏んだ中堅社員の方達だと思います。ポイントは他業種他職種でも可能性有。管理職でなくても、例えばプロジェクトで中心になって活動したことがある、などのマネジメント経験、またはマネジメント業務に対するポテンシャルがあれば可能性有、というところだと思います。

今回の例のような採用が増えていき、第四新卒の定義の幅が広がっていくと、能力ややる気とは関係ないところで日の目を浴びていない人達(例えば不運な人間関係によって力を発揮できていない人や、慣習によって自分の適正とは異なる仕事を続けざるを得ない人など)にスポットライトが当たる可能性がグンと増えると思います。

 

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ippei

趣味でコントを楽しむサラリーマンを挫折。難航する婚活とリストラの恐怖と、両親の介護への不安。そんな時に父親が癌に。 日本で楽しく生きるとは? 答えを探すためにコーチングを学んで40歳からキャリアチェンジ。その道程で出会いがあり入籍。夢は、日本や世界の状況がさらに深刻になった時に困っている人達に「楽しい生き方」を共有できる人間になること。